コロンビアは南米の中でも特に多様な地理的特徴を持つ国です。カリブ海沿岸の熱帯地域から、アンデス山脈の高地都市、そしてアマゾン川流域の熱帯雨林まで、標高差3000メートル以上の変化に富んだ地形が存在します。この地理的多様性は美しい景観をもたらす一方で、旅行者の健康面において特別な注意が必要となる要因でもあります。
特に首都ボゴタをはじめとする高地都市では、高山病のリスクが常に存在し、熱帯・亜熱帯地域では食あたりや感染症のリスクが高まります。この記事では、実際にコロンビアを訪れた旅行者の体験談をもとに、健康面での注意点と対策を詳しく解説します。
コロンビアの首都ボゴタは標高2600メートルに位置しており、これは富士山の7合目に相当する高さです。
この標高は、平地で生活している人にとって確実に身体への影響をもたらします。酸素濃度は海抜0メートル地点と比較して約25%低下しており、身体が適応するまでに時間がかかります。
典型的な症状の進行
実際の体験談によると、ボゴタ到着直後は「全然大丈夫」と感じていても、6時間後頃から以下の症状が現れ始めます:
・頭痛とフワフワ感:最も一般的な初期症状
・食欲不振:お腹が空いているのに食べたくなくなる
・胃の不快感:吐き気や胃のムカつき
・全身の倦怠感:疲労感と脱力感
・めまい・ふらつき:立ちくらみのような症状
高度上昇後6〜10時間以内に症状が現れ、症状は通常24〜48時間続くことが多い。
「二日酔いのような感覚」と表現されることが多く、稀に重篤な高地脳浮腫に進行する可能性がある。
リスクファクター
1.睡眠不足:夜便での到着後、機内で眠れなかった場合
2,急激な高度上昇:海抜0メートルから一気に2600メートルへ
3.脱水状態:長時間のフライト後の水分不足
4.疲労蓄積:旅行前の疲れや時差ボケ
5.個人の体質:高山病になりやすい体質の存在
薬物による予防
・ダイアモックス(アセタゾラミド):最も一般的な高山病予防薬
・旅行前に医師に相談し、処方してもらう
・副作用として手足の痺れが起こる可能性がある
・到着前日から服用を開始するのが一般的
体調管理
出発前の十分な睡眠確保し、移動中の機内での水分補給を心がけ、アルコールの摂取を控える養子にしてください。
また、到着日のスケジュールは軽めに設定して順応する時間を作りましょう。
到着後の対策
初日は激しい運動や観光は避け、1日2-3リットル程度の十分な水分補給を。
アルコールの摂取を控え、早めの就寝を心がけましょう。
症状が現れた場合の対処法
1.安静にする:無理な活動は避ける
2.水分補給:こまめに水分を摂取
3.薬物療法:処方された薬を適切に服用
4.酸素補給:ホテルで酸素ボンベの利用を検討
5.医療機関受診:症状が重い場合は迷わず受診
コロンビアの食文化は非常に豊かで魅力的ですが、日本とは大きく異なる衛生環境や調理方法により、旅行者が消化器系のトラブルを起こすリスクが存在します。特に以下の要因が食あたりのリスクを高めます。
ただ、体調や体質も関係するので全員が全員水が原因で大量不良になるとは限りません。
・水道水の水質(地域により大きく異なる)
・氷の製造過程での衛生管理
・露店での食品の保存・調理環境
・生野菜や果物の洗浄方法
・乳製品の殺菌処理の違い
飲料水の選択
・ボトルウォーター:最も安全な選択肢
・水道水:都市部でも避けることを推奨
・氷:レストランでも注意が必要
・歯磨き時:ボトルウォーターの使用を推奨
実際の体験から学ぶ注意点
現地の友人と行動する際、「氷入りの露店のジュース」や「お店の水」を断りにくい状況が発生することがありますが体調の事を考えてしっかりと断るようにしましょう。
避けるべき食品
・生野菜・サラダ:洗浄水が不明な場合
・カットフルーツ:露店で販売されているもの
・生の魚介類:セビーチェなど
・アイスクリーム:衛生管理が不明な店舗
・露店の食品:調理・保存環境が不明
比較的安全な食品
・十分に加熱された肉類
・熱いスープや煮込み料理
・皮をむいて食べる果物
・パンや焼き菓子
・ホットコーヒーや紅茶
事前準備
・整腸剤:ビオフェルミンなどの乳酸菌製剤
・下痢止め:ロペラミド(イモディウム)など
・経口補水塩:脱水症状の予防
・抗生物質:医師の処方による旅行者下痢症用
食事時の注意
1.手洗いの徹底:食事前は必ず手洗い
2.アルコール消毒:手指消毒剤の携帯
3.食べ過ぎの回避:胃腸への負担を軽減
4.香辛料の調整:辛い料理は少量から
安全なレストランの見分け方として以下のようなポイントが挙げられます。
・地元客で賑わっている:回転率が高く新鮮
・清潔な外観:店内・厨房の衛生状態
・メニューの価格帯:極端に安い店は避ける
・観光地の推奨店:ガイドブックやホテル推奨
注文時の注意点
・よく火の通った料理を選ぶ
・生ものは避ける
・氷なしでドリンクを注文
・ボトルウォーターを必ず注文
上記の2つ以外の健康リスクと対策をご紹介いたします。
まずは、感染症対策をしっかりとしましょう。
コロンビアでは以下の蚊媒介感染症のリスクがあります。
デング熱
・症状:高熱、頭痛、筋肉痛、発疹
・予防:虫除けスプレー、長袖・長ズボンの着用
・流行地域:主に低地・沿岸部
ジカウイルス感染症
・症状:軽度の発熱、発疹、関節痛
・注意点:妊婦は特に注意が必要
・予防:蚊に刺されないことが最重要
チクングニア熱
・症状:発熱、関節痛
・予防:デング熱と同様の対策
・虫除けスプレー:DEET含有のものを使用
・服装:長袖・長ズボン、明るい色の服
・宿泊施設:エアコン完備、網戸のある部屋
・活動時間:蚊の活動が活発な朝夕を避ける
ボゴタなどの高地都市では、標高が高いため紫外線が強く、日焼けや皮膚トラブルのリスクが高まります。
・日焼け止め:SPF30以上を使用
・帽子・サングラス:必須アイテム
・長袖シャツ:薄手のUVカット素材
・こまめな塗り直し:2-3時間おきに日焼け止めを塗り直す
コロンビアと日本の時差は結構あるので時差ぼけでの体調不良にも気を付けましょう。
・時差:14時間(日本の方が14時間進んでいる)
・到着後の体調管理が重要
・出発前の調整:3日前から就寝時間を調整
・機内での過ごし方:現地時間に合わせた睡眠
・到着後の活動:日光を浴びて体内時計を調整
・メラトニンの使用:医師の指導下で使用
コロンビアの医療事情は地域によっても結構異なります。
・都市部:比較的高い医療水準
・地方部:医療施設が限られる
・私立病院:高品質だが高額
・公立病院:待ち時間が長い場合がある
医療従事者の多くはスペイン語のみで、英語対応可能な病院は限られるため通訳サービスの利用が重要です。
必要な補償内容として以下のような内容が望ましいです。
・治療費用補償:最低1000万円以上
・救援者費用補償:家族の渡航費用など
・医療搬送費用:重篤な場合の帰国費用
・薬剤費用補償:処方薬の費用
24時間日本語サポートがある、現地医療機関との提携がある保険を選びましょう。
コロンビア旅行における健康面での注意点は多岐にわたりますが、適切な準備と知識があれば、これらのリスクを大幅に軽減することができます。
コロンビアは確かに健康面でのリスクが存在する国ですが、これらの対策を講じることで、安全に美しい南米の魅力を満喫することができます。「地球の裏側だけあって全てが異世界で楽しい」という体験談の通り、適切な準備があれば素晴らしい旅行体験が待っています。
健康管理を怠らず、でも過度に心配しすぎることなく、コロンビアの豊かな自然と文化を存分に楽しんでください。
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高速データ容量 | 期間 | 価格 |
1GB | 7日 | 1,200円 |
2GB | 15日 | 2,250円 |
3GB | 30日 | 3,150円 |
5GB | 30日 | 4,870円 |
次にご紹介するのがコロンビアを対象国に含む中南米周遊パッケージとなります。
高速データ容量 | 期間 | 価格 |
1 GB | 7日 | 2,250円 |
2 GB | 15日 | 4,200円 |
3 GB | 30日 | 5,850円 |
5 GB | 30日 | 9,000円 |
北米周遊プラン対象国 | ||
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